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PROFILE

沼野 剛志

神戸市立高専、同高専専攻科卒。
現在は北陸先端科学技術大学院大学にて「面白いモノ」を作るために、日々研究活動を行なっている。
卒業後はWeb製作などを行う株式会社 リッチメディアに就職予定。
人を楽しませるモノを作る、そんな沼野さんにお話を伺った。
Tsuyoshi Numano’s labo

北陸先端大での活動

ーー北陸先端科学技術大学院大学での研究はどんなことをしていますか?

群集心理の研究をしようと考えてます。例えば、公園でダンスを踊っている人を見て、周りの人がだんだんそれにつられて踊りだすといった、伝染する心理に興味があります。それを研究して、メディアとして表現するいう研究をしています。
また研究室では、コンピュータを使って、人間の世界豊かにするということをコンセプトとして研究しています。

研究テーマについてはどうやって決めていますか?

好きなこと、解決したい問題から着眼点を見つけて行きます。また、研究室では基本的に、他人の意見を認めます。そして、お互いがなにしたいかを突き詰めてます。例えば、研究室の岩本さんは、リア充をもっとリア充にする為に研究してます。
北陸先端大には、本当に面白い研究がたくさんあります。例えば「サイバーいろり」というものを開発していて、これはインフォーマルなコミュニケーションツールで、いろりにつけられたディスプレイに泡が表示され、いろりの周りにいる人がディスプレイをタッチしてつぶし、そのようにすることで、他人とコミュニケーションがとれます。人って他人とコミュニケーションをとる理由が欲しいんですよね。サイバーいろりが、他人とコミュニケーションをとるための良い言い訳のオブジェクトになってるんです。
また、服を叩くと太鼓のような音が鳴るというものを作っていました。適当に叩いても、コード進行理論を採用しているため、楽曲っぽく聞こえるんです。その服を着て、他人と一緒にセッションしたりもできます。」

沼野さんの成果物や技術

沼野さんは面白い物をたくさんの物を作成してますよね。例えばバーチャルDr.フィッシュや積み木キャッスル、コマのデバイスとか。

ありがとうございます(笑) 例えばTSUMIKI CASTLEという作品は、実際の積み木で遊ぶことで、スクリーンに投影された3Dオブジェクトを扱うことができ、その3Dオブジェクトでお城を作成していこう、というものです。仕組みとしては、まず、積み木の感知はレーザーを使用していて、格子状の部分に1つずつレーザーを置いてあります。これで、レーザー上に物体があるかないかを調べるんです。次に、形は重さを調べて認識します。これをCGで再現することで、スクリーン上に積み木がCGとして表示されます。
また、ありがたいことにTSUMIKI CASTLEは色々な場で発表させて頂きました。IVRCというコンテストや、いしかわ夢未来博、フランスのラバル・バーチャルというコンテストなどで展示しました。


”TSUMIKI CASTLE”

この作品を作る上で大変だったところはどこですか?

実装面よりは、アイデア面が重要になってくるため、そのほうが大変でした。ちなみに作成する際は、ソフト役・ディレクション役・ハード役・コンテンツ役で仕事を分担しました。作成期間として稼働したのは2週間程度ですが、現在のシステムの形に持っていくための試行錯誤に時間がかかりましたね。
また、こういうモノを作る際は、プレゼンの分かりやすさや見やすさなどが、非常に大事になってくると思っています。こういった「何かを作る」ための目的を達成するための手段を選ばないとダメで、その際の努力が評価の対象ではないと思っておりまして。結果だったりアウトプットが評価の対象となってしまうため、プレゼンとか見せ方はすごく大事で、プレゼンがすべてを持っていってしまいます。そのため、人を引き寄せる技術が問われてきます。
このプレゼンに関してはやっぱりまだ難しいなと思ってしまいますね。IVRCはプレゼン審査で負けて、予選が出られなかったんです。むかついたから、他のコンテストに作品を出しましたよ。

沼野さんが他に作成された、コマのデバイスについても教えてください。

Virtual KOMA battleは、机がディスプレイになっていて、その中でコマが対決します。コマ型のコントローラーで傾きを検知して、ディスプレイ内のコマに反映し、コマが移動します。またコマ型のコントローラーの内部でも、回転機構が働いていて、それが急に止まることでジャイロ効果により、ユーザにリアルな振動を伝えています。

コマ型のコントローラのデザインがすごくきれいなのですが、これはどうやって作ったんですか?

アクリル板を円盤状に切る動作を複数回行って作成してます。こういうモノを作るときに必要な加工は、研究室ではなく工作室があって、そこで工作しています。学校のリソースとか使いまくりですよ。電動カッターとかレーザーとか使いまくってます。
実は、この作品は1ヶ月くらいで完成させることができました。メンバーが選抜されて作成したので、比較的に短期間で作れました。また、こちらもさまざまな場所で発表させていただいています。実は、この手の作品を発表する学会がいろいろあって、東京インタラクションやHCIなどエンターテイメントの学会があり、そこで発表しました。


”Virtual KOMA battle”

ベイブレードみたいですね

意識してます(笑)

つぶやくイスも作ってましたよね。ぜひ教えてください。

Facebook上でつぶやくイスを作りました。TweetChairです。いすにかかる体重に応じて重かったり、軽かったりするのをつぶやきます。また複数のいすで、イスどうしの相互疎通をとれるようにしました。コンセプトが健康支援で、人間に心理的付加を与えようというのが目的です。それで体重管理ができればいいなと考えてます。もともとの健康支援に関するアイデアとしては、プリンターの場所をランダムに変え、その印刷物を取りに行くことで肥満解消をすればいいと思っていたのですが、あんまりプリンターを使う機会がないので、つぶやくイスの形になっていきました。


”Tweet Chair”

イスがつぶやくだけでも面白いのに、イスどうしで意思疎通してるのがすごく面白いです。

あとは、寝る時間になると他の人の録音した声で起こしてもらうという、iPhoneアプリも作りましたよ。いろいろとApple storeに文句言われて、まだアップロードできてませんが(笑)

入社する会社を選んだ動機

沼野さんはWeb系の会社に行くと聞いています。デバイスが好きそうだから、Web系の会社に入るとは思いませんでした。

僕が入社するリッチメディアはWeb系の会社ですが、今後は僕がハードを使ってメディアを作成するつもりです。自分で事業つくれそうな規模の会社へ行こうと考えていました。
リッチメディアを選んだ理由は、社長が本当に熱い方だというのが一番ですね。それに伴って周りのメンバーも熱いので、自分のやりたいことをやるならばココだなと感じましたね。僕は、誰と仕事するかが大事だと思っています。研究室のプロジェクトで脱落者がよくいて、一生懸命できる人が集まってるところでやることが大事だなと思いました。

Webに前から興味があったのですか?

Webに興味がなかったわけではないです。phpはある程度かけます。Web系の面白いところって、広がりが早いから注目されやすいということだと思っていて。そんな中で良いサービスができれば注目されて、社会的ステータスが得られます(笑)

そんな沼野さんの将来の夢って何ですか?

僕の夢は、時代と逆行してるなと思っているのですが、将来の夢は南の島で暮らすことです。そのためにはコネが必要で、コネを作るためには社会的ステータスが必要です。だから面白い人が集まるWeb系に興味があったんですよね。

2年後のITはどうなってると思います?

仕事の職種がフリーになっていると思います。linkedinのようなサービスが普及して、企業のつながりが強くなり、個人がいろんな仕事ができる時代がくると思います。仕事の境目がなくなると、完全な実力主義の社会になりそうで怖いですね。

FOR KOSEN’s

最後に高専生へ一言お願いします。

「もったいない」といいたいです。高専生は就活で企業を早く決めることに重きを置いている気がしますね。そうではなく、自分のしたいことを考える時間をを作って欲しいです。例えば、惰性でもいいから、イベントなどに参加してみるのもいいと思います。今できなくても頑張ればできるし、できたときの喜びはかけがえのない物です。イベントに参加してるとチームで開発したり、メンバーと協調してなにかするのも学べていいと思います。

インタビュアー紹介

abe

田口拓明

沼野さんは尊敬するする先輩です。アイデアが多彩だし、なにより開発力が尋常じゃない。それを広く伝える能力も素晴らしく、尊敬に値します。自分も技術者としての心構えを再確認できる時間でした。


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